イヤイヤ期に効く！魔法の「共感」コミュニケーション術【心理学】

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はじめに

「魔の2歳児」「テリブルツー」…そんな言葉を聞くと、今まさにイヤイヤ期のお子さんと向き合っているあなたは、深く頷いているかもしれません。「何を言ってもイヤ！」「思い通りにならないと大癇癪！」そんな毎日が続くと、ママやパパだって疲れてしまいますよね。「私の育て方が悪いのかな…」「どうして分かってくれないの？」と、一人で悩みを抱え込んでいませんか？

大丈夫です。イヤイヤ期は、子どもが「自分」という存在に気づき、自我が芽生える大切な成長の証です。とはいえ、どう対応すれば良いのか分からず、途方に暮れてしまうこともありますよね。

この記事では、そんなイヤイヤ期のお悩みに 心理学に基づいた「共感」コミュニケーション術 という光を当てます。この記事を読めば、なぜ「共感」が大切なのか、そして、具体的にどうやってお子さんと接すれば良いのかが分かります。

難しいテクニックは必要ありません。今日からすぐに実践できる、魔法のような「共感」の言葉がけを身につけて、嵐のようなイヤイヤ期を、親子の絆を深めるチャンスに変えていきましょう！

本題

1. 「共感」コミュニケーション術って何？基本を優しく解説

「共感」と聞くと、なんだか難しそう…と感じるかもしれませんね。でも、基本はとってもシンプルです。

「共感」とは、相手の気持ちに寄り添い、「そうだね、そう感じているんだね」と、その感情をそのまま受け止めることです。

大切なのは、お子さんの「イヤ！」という気持ちを、良い・悪いで判断せずに、まずは「そうか、イヤなんだね」と理解しようとする姿勢です。

よくある間違いは、「同情」と混同してしまうこと。「かわいそうに…」と思うだけでは、お子さんの気持ちに寄り添っているとは言えません。また、「でもね、〇〇しなきゃダメでしょ！」とすぐに否定したり、大人の理屈を押し付けたりするのも、共感とは逆効果です。

イヤイヤ期の子どもは、自分の気持ちをうまく言葉にできません。だからこそ、大人がその気持ちを汲み取り、「〇〇したかったんだね」「△△が嫌だったんだね」と言葉にしてあげることで、子どもは「ママ（パパ）は分かってくれた！」と安心感を覚えるのです。

この「分かってもらえた」という安心感が、子どもの心を落ち着かせ、次のステップに進むための土台となります。

2. 今日からできる！「共感」コミュニケーションの実践ステップ

難しく考えず、まずはここから試してみましょう！具体的なステップをご紹介します。

【ステップ1】まずは観察！子どもの「気持ち」を探る
- なぜ？ 子どもが「イヤ！」と言う背景には、必ず何かしらの理由や感情があります（眠い、お腹が空いた、もっと遊びたい、うまくできない、など）。
- どうやる？ 子どもの表情や行動をよく見て、「何を感じているのかな？」と考えてみましょう。「〇〇したかったのかな？」「△△が嫌だったのかな？」と推測します。
- コツ: すぐに答えを出そうとせず、子どもの様子をじっくり観察することが大切です。
【ステップ2】子どもの「感情」を言葉にしてあげる（代弁）
- なぜ？ 子どもは自分の気持ちをうまく表現できません。大人が言葉にしてあげることで、子どもは自分の感情を理解し、安心感を得ます。
- どうやる？ ステップ1で推測した気持ちを、そのまま言葉にします。「そっか、まだ遊びたかったんだね」「ブロックがうまく積めなくて、悔しかったんだね」「〇〇を取られて悲しかったんだね」のように、感情を表す言葉を入れてみましょう。
- コツ: 否定的な言葉（「泣かないの！」など）ではなく、感情を受け止める言葉を選びましょう。
【ステップ3】目を見て、同じ目線で「気持ち」を受け止める
- なぜ？ 上から見下ろされると、子どもは威圧感を感じてしまいます。同じ目線で話すことで、安心感を与え、「あなたの気持ちをちゃんと聞いているよ」というメッセージを伝えることができます。
- どうやる？ 子どもが癇癪を起こしていても、可能であれば少ししゃがんで、目線の高さを合わせます。そして、「うんうん、そうなんだね」「嫌だったね」と、相槌を打ちながら、穏やかに気持ちを受け止めます。
- 注意点: 無理に話を聞かせようとせず、まずは子どもの気持ちが落ち着くのを待つことも大切です。
【ステップ4】（可能なら）優しくスキンシップ
- なぜ？ 言葉だけでなく、肌の触れ合いは大きな安心感を与えます。
- どうやる？ 子どもが嫌がらないようであれば、優しく背中をさすったり、抱きしめたりしてみましょう。「大丈夫だよ」「ママ（パパ）はここにいるよ」という気持ちが伝わります。
- コツ: 状況によっては難しい場合もあるので、無理強いは禁物です。
【ステップ5】（落ち着いたら）次の行動や代替案を提案する
- なぜ？ 気持ちを受け止めてもらった後なら、子どもも少し冷静になり、次の提案を受け入れやすくなります。
- どうやる？ 「悲しかったね。でも、もうおしまいの時間だから、また明日遊ぼうか」「今は〇〇できないけど、代わりに△△するのはどうかな？」など、肯定的な言葉で、具体的な選択肢を示してあげましょう。
- コツ: ここでも命令口調ではなく、「〜してみない？」と提案する形が効果的です。

3. もっと深めたいあなたへ：応用テクニックとトレーニング

基本のステップに慣れてきたら、少し難しい場面でも「共感」を活かしてみましょう。

公共の場で大泣き！どうする？
- まずは周りの目を気にせず、子どもの気持ちに寄り添います。「びっくりしたね」「おもちゃ欲しかったんだね」。
- 可能であれば、少し場所を移動して落ち着けるスペースへ。「人がたくさんいるから、少し静かなところに行こうか」と声をかけ、気持ちを受け止めます。
- 落ち着いてから、「ここでは静かにしようね」「お約束守れたら、後で〇〇しようか」など、ルールや代替案を伝えます。
兄弟喧嘩！どっちにも共感するには？
- まずはそれぞれの言い分を（途中で遮らずに）聞きます。
- それぞれの気持ちを代弁します。「〇〇ちゃんは、おもちゃを使いたかったんだね」「△△くんは、取られて嫌だったんだね」。
- どちらか一方を悪者にするのではなく、「どっちも嫌な気持ちになったね」と両方の感情を受け止めます。
- その上で、「どうしたら仲良く遊べるかな？」と一緒に解決策を考えるよう促します。
寝る前の「イヤだ！」にどう対応する？
- 「まだ遊びたい気持ち、分かるよ」「眠くないんだね」と、まずは子どもの言い分を受け止めます。
- その上で、「でも、明日元気に遊ぶためには、そろそろ寝る時間だよ」「絵本を読んだら、お布団に入ろうか？」など、寝る前のルーティンに誘導します。
- 共感を示しつつも、「寝る時間」というルールは一貫して伝えることが大切です。

トレーニングのヒント:

自分の感情にも「共感」する: イライラした時、「あぁ、私今イライラしてるな。疲れてるんだな」と自分の感情を客観的に認める練習をすると、子どもの感情にも寄り添いやすくなります。
ロールプレイング: パパやママ同士で、イヤイヤ期の場面を想定して「共感」の練習をしてみるのも効果的です。

4. 「共感」コミュニケーション術を身につける3つのメリット

「共感」を意識した関わりを続けることで、親子双方に嬉しい変化が訪れます。

子どもの癇癪が減り、感情のコントロールが上手になる
- 自分の気持ちを分かってもらえる安心感から、激しい癇癪が徐々に減っていきます。また、自分の感情を言葉で表現する経験を通して、感情をコントロールする力も育まれます。
親子の信頼関係が深まる
- 「ママ（パパ）は、どんな時も僕（私）の気持ちを分かってくれる」という経験は、親子の間に揺るぎない信頼感を築きます。これは、今後の子どもの成長にとっても、非常に大切な土台となります。
子どもの自己肯定感と言語能力が育つ
- 自分の感情や欲求を否定されずに受け止めてもらう経験は、「自分は大切にされている」「自分の気持ちは尊重されるべきものだ」という自己肯定感を育みます。また、大人が感情を言葉にしてくれることで、語彙が増え、自分の気持ちを表現する力（言語能力）も伸びていきます。